石鎚 青紙 切付 210 mm
仕様
| Total Length | 370 mm |
| Blade Length | 210 mm |
| Heel Height | 48 mm |
| Weight | 184 g |
| Blade Material | Aogami #2 (Blue Paper Steel No.2) – San Mai |
| Hardness | HRC 62–64 |
| Finish | Kurouchi |
| Handle | Japanese Octagonal Handle |
| Edging | Double Bevel (50/50) |
| Brand | Ishizuchi |
| Country of Origin | Japan |
石鎚 青紙 切付 210mm
土佐鍛造の荒々しさと、精密さのために生まれた切っ先
一目見て、石鎚 青紙 切付 210mmが一般的な牛刀と違うのは、はっきりと斜めに落とされた切っ先──いわゆるKチップでしょう。しかしこの包丁の魅力は、見た目だけではありません。
Kチップは切っ先を細く、食材に正確に届くようにします。切り込み、飾り切り、小さく切る作業、切っ先の位置を細かく操る引き切りに向いています。一方、刃線の大部分は比較的まっすぐなので、押し切りにもよく合います。牛刀とははっきり異なる個性を持つ包丁です。
切付──ただし伝統的な切付とは少し違う
切付という名前からは、プロの和食の厨房で使われる伝統的な包丁──一般的に片刃で、相応の技術が必要なもの──を思い浮かべるかもしれません。しかしこの石鎚は50/50の両刃。モダンな切付、あるいはKチップ牛刀と考える方が適切です。
Kチップの見た目と利点を得ながら、肉・魚・野菜に使える万能牛刀として扱え、片刃の包丁の扱い方を覚える必要もありません。210mmはまな板の上のメイン包丁として十分な長さがありながら、Kチップの操作が負担になるほど長くはありません。
青紙2号──手入れが必要な鋼と、包丁好きが求めるもの
刃の芯材には青紙2号(Blue Paper Steel No.2)を使用。ステンレスではなく炭素鋼です。硬い鋼を芯にして柔らかい金属で両側を挟んだ三枚合わせ構造で、硬度は約HRC 62〜64です。
購入前に知っておくべきこと:錆びることがあります
使用後はすぐに洗って水気を拭き取り、濡れたままや食材が付いたまま長時間放置しないでください。使ううちに、露出した鋼の表面に少しずつ黒錆(パティナ)が出ることがありますが、炭素鋼の包丁では自然なことです。
その代わりに得られるのは、よく切れる刃がつき、刃持ちが良く、研いだときの手応えが心地よい鋼です。手入れの楽なステンレスが数多くある今も、多くの人が炭素鋼に魅了され続ける理由がここにあります。
黒打ち──あえて残された痕跡
刃の上部の黒い表面は黒打ちと呼ばれます。鍛造と熱処理の工程で残る肌を、刃全体を磨き上げずに一部そのまま残したものです。
石鎚は土佐の製法で、熟練の職人が一本ずつ作っています。土佐の鍛冶は400年以上の歴史があり、高知の山林で使う丈夫な道具の需要とともに発展してきました。だから黒い痕跡は、工業製品のような完璧さを目指したものではなく、その生い立ちを刃の上に見せてくれるものなのです。
軽快さを保った210mm
刃渡り210mmながら重さは約184g、刃元の高さ約48mm、全長約370mm。重めの洋包丁のフルタングとは違う感覚です。和式の八角柄が全体を軽く保ち、柄の重さより刃そのものと刃先の操作に重点が置かれています。
では、なぜ牛刀ではないのか?
クセがなく、さまざまな技法に対応し、切っ先の扱いに寛容な包丁がよければ、牛刀の方が簡単な答えかもしれません。しかし比較的まっすぐな刃線が好きで、押し切りをよく使い、細かい作業に正確に届く切っ先を求めるなら、切付には牛刀とは違う個性があります。
それがこの石鎚の魅力
この包丁は、最も整った見た目を目指しているわけでも、最も手入れが楽なわけでもなく、鍛造の痕跡をすべて隠してもいません。得られるのは──
- 青紙2号
- 黒打ち
- 土佐の鍛造
- そして210mmの切付の形
何も考えずに手に取れる包丁だけを求めるなら、もっと簡単な選択肢があるでしょう。
しかし鋼や鍛造、そして一本一本の個性に魅了され始めた人にとって、
石鎚 青紙 切付 210mmには、切れ味以上に知るべきことがたくさんあります。